まあ、創作メモですよっと。つらつらと。

「昔からある型を、どれだけよくしていくかに重きをおいて書いてます。ですから、意識としては、いわゆる小説家よりも、ひょっとすると落語家や歌舞伎役者のほうに近いかもしれません」

何度か引用してる言葉。
僕は、話を書くときは、「文章でちゃんと漫画を書くこと」に偏ってきたように思う。小説(文章による物語)を書くのに、「小説を書こう」としなくてもいい。ちゃんと小説を書こうとして書いてきた人はそれでいいのだけれど、必ずしもそうしなきゃいけないわけじゃないよ。というのを何となくやりにくい気分なので書いておこう。


それとはまた別に、技術、というか、そんな大袈裟じゃない、ちょっとしたコツの話。

 秤の針が小さな音をたてる。注意深くピンセットで紅茶の葉を取り除いていくと、針が中央に戻ってきた。静止する。俺の口から小さくため息が漏れた。ルナフ、正確に一グラム。

五十嵐貴久の『Fake』から。わかりやすいので引用。
やってることは二つ。一文ごとにその長さを変えて、文末の音を変える。リズムと変化。そうすると読みやすくなる。もちろんそれを繰り返すだけじゃ単調になるので、そこをベースにしてわざとリズム崩したり悪乗りしたりで飽きさせないようにする。
「よみやすい文章」の、あくまで一例。「美しい文章」とかはなんだかよくわからないのでパス。ただ、読みにくいのがネックになってるよなぁというのもネット上にはあって。まあ、才能に寄って書いている人や、すでに自分のスタイルを持っている人なんかは丸無視すればいいようなものだけど。
こういうのを書くと「何を偉そうに」と自分で思ったりするわけだが。