2004-09-26 ■ 小説 吉永さん家のガーゴイル2、3(田口仙年堂) この人すごいわ。キレるフレーズを持っている。 正しいライトノベル。キャラクターに悩ませ、そのキャラクターがどういう結論を出すのかを見て描いている。キャラクターそれぞれに、型にはまったものではない意志や葛藤があって、「おさまり切れない思い」みたいなものを、あくまでライトノベルの範疇内で描いているように思う。 段々人間臭くなっていくガーゴイル(石像)や怪盗の百色など、けっこう特徴あるキャラクターが絡んでいるのに、互いの個性を殺し合わないでいる。そのバランス感覚がすげえ。僕個人としては絶賛です。