小説

ツクツク図書館 (ダ・ヴィンチブックス)作者: 紺野キリフキ出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2008/02メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ (25件) を見る変だった。いい感じに変だった。猫かわいい。女と図書館がよかった。

『遠まわりする雛』(米澤穂信) 古典部シリーズの短編集。 やっぱりというか、どうしてもというか、当事者と傍観者の物語。そして才能というものの話。本人が望む望まざるに関わらずそれはあって、それによって感情が動いて、その感情によって行動があって…

『吉永さん家のガーゴイル11』(田口仙年堂) 病院のクリスマス。うん、ベタだ。良いね。9、10が重かっただけに、まさしくの御色町話が、何だ、和む。今回バトルは少なめ、じゃれ合っている程度で、ご近所コメディ色が強くなっていて、それが非常に好みでし…

『学校の階段3』(櫂末高彰) 階段部の三つめ。天ヶ碕泉のエピソード。 前半ちょっとまどろっこしかったけれど、中盤辺りから、一巻二巻にあった感触が戻ってきた。青春エンタ。幸宏の激昂とか美冬といずみの会話とかが恥ずかしくてもうね。いいですよ。好…

『図書館内乱』(有川浩) 『図書館戦争』の続き。途中まで読んで寝ようとしたけれど、続きが気になって眠れねえよ、という体験をした。面白かった。 毬江のエピソードがとてもよかった。以下ネタバレします。 毬江はそのままいけば傍観者にすらなれなかった…

キリハラキリコ作者: 紺野キリフキ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/08/22メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (21件) を見るキリハラキリコ。たまたま見かけてちょっとびっくりした。ミスター水村とか。ロボ太郎とか。懐かしい気分。…

『紅〜ギロチン〜』(片山憲太郎) 紅シリーズの二作目。面白かった。真九郎の成長と紫との絆。ただまあ、僕個人としては不満もなくはないです。 片山憲太郎の持ち味は後味の悪さじゃないかなと。それに対して一人のキャラクターが抵抗するという形があって…

『Fake』(五十嵐貴久) 面白かったー。めっさどきどきした。 三作ほど読んでみて、それからまだ読んでない作品の内容紹介をざっと読んでみた印象なんですが、この人は「エンターテイメント」にこだわってんだろうなと思った。ジャンルはそれぞれで違うのだ…

『2005年のロケットボーイズ』(五十嵐貴久) 2005年のロケットボーイズ作者: 五十嵐貴久出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2005/07メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (39件) を見るだから何でこんなシーンで泣かされんだろう。 いわゆる落…

『1985年の奇跡』(五十嵐貴久) 1985年の奇跡 (双葉文庫)作者: 五十嵐貴久出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2006/06/01メディア: 文庫 クリック: 27回この商品を含むブログ (36件) を見る傑作。めちゃくちゃ面白かった。青春野球小説。とにかくもう、おお振…

『春は出会いの季節です アルテミス・スコードロン』(扇智史) ファミ通文庫。 「トップをねらえ!」及び「E.G.コンバット」を思った。 2272年、女性士官養成学校、通称『練女』で過酷な訓練に励む少女達の日々。 暗い部分を匂わせながらも、基本的に学園も…

気分変えて。 『狼と香辛料Ⅱ』(支倉凍砂) めっさ面白かった。 はてなで「これは一作で終わらすべき。続きを書くべきではない」という記事を見かけて、「確かにそうかも」と思っていたんですが*1、この二作目も一作目に負けないくらい面白かった。 とにかく…

『学校の階段2』(櫂末高彰) 青春エンタ。まさしく青春エンタ。たかだか階段の上り下りに全てをかける。そういうもん。意味のないものに意味を見出す話はやっぱり大好きです。 キャラクターの過去を語り、それを現在につなげる。ままベタな展開なんですが…

『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊) 読み終えたのが昨日の夜で、そのまま寝てしまったわけですが。タイミング的に何ていうか……。ねえ? 医療でロジックという、僕のストライクゾーンからは綺麗に外れているはずのものなんですが、かなり面白かったです。…

『吉永さん家のガーゴイル10』(田口仙年堂) あー、ほんとに泣いた。 買ってからしばらく読めなかった。たぶん、すごい勢いで揺さぶられるんだろうなと思ったらしい。俺はちょっと田口仙年堂の話を好き過ぎるのかもしれない。 ライトノベルに「戦争」を持っ…

『吉永さん家のガーゴイル9』(田口仙年堂) 一九四五年の日本が舞台。戦時中。少しびくびくしながら読んだ。 そのびくびくは、「ガーゴイル」が重くて暗いものになってしまっているんじゃないかと思ったからで、暗い「ガーゴイル」は「ガーゴイル」じゃな…

『学校の階段』(櫂末高彰) ファミ通文庫。 いいね。こういうの好きだわ。階段部という、階段の上り下りを部活にする生徒達の青春エンタ。無意味なものに意味を見出す話は好物です。 読んでていろいろとアレなところや恥ずかしいところもあるんだけど、そう…

『図書館戦争』(有川浩) 図書館だし、自衛隊のそれから離れたのかなと一瞬だけ考えたのですが、 念願の図書館に採用されて、私は今――― 毎日軍事訓練に励んでいます。 全然離れてませんでした。 近未来SFになるか。図書館の自由を守ろうとする図書館側と、…

『コッペとBB団 その2』(田口仙年堂) 「薔薇の騎士」と「アルタイル」のエピソードを別々にして、それぞれ掘り下げて一冊ずつ書いてくれたらなぁ、とか思った。というか、コッペとアルタイルの交流をもっと見たかった。それ以外は、俺やっぱ田口仙年堂の…

『ブルースカイ』(桜庭一樹) 前半、丁寧に丹念にマリーの心情を刻んでいて、それはすごくいいと思った。ハラハラしたし、続きが気になった。けれど、最後のほうは何だか投げっぱになっているようで、僕としては惜しいところで嵌らなかった。いや、投げっぱ…

『心のなかの冷たい何か』(若竹七海) 昔、推理小説に嵌っていたときがありまして。図書館行って適当にパラパラめくって何冊も借りてきて読みふける、と。今は時間とか気力とかがなくてそんなまねは出来ないんですが。そのとき出会ったうちの一人が若竹七海…

嵌ったのは『コッペとBB団』(田口仙年堂)。リアルの友人に小説勧めたのは久しぶりでした*1。出版社のせいか知名度がやたら低いのが悔しい。ファミ通文庫(エンターブレイン)は日日日とかじゃなく田口仙年堂を推してってほしいのだけど。大事にしてくれ、…

『ある日、爆弾がおちてきて』(古橋秀之) ジュブナイルのにおい。「時間」を扱ったSF。短編集。「何か好きだなこれ」っつう感じ。 この話に大した意味はないのだと思う。ちょっと不思議なだけの、ただそれだけの話。ただのライトSF。でも「ただそれだけの…

『吉永さん家のガーゴイル8』(田口仙年堂) 今更ながら。忘れてたわけじゃないんですが。 今回ちょっと児童書っぽくなってるなってのが正直なところ。児童書っぽいのが悪いってことじゃないんだけど(「ガーゴイル」は元々そういう部分もあるし)、でもそ…

『黒いハンカチ』(小沼丹) 創元推理文庫。 掌話。日常の謎。そんなすごい面白いってわけでもないんだけど、まあなんだ、気軽に読める。電車の中とか夜寝る前とかに一話ずつ読むのがちょうどよいと思う。ご馳走ばっかじゃなくお茶漬けが食べたくなるときも…

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/07/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 29回この商品を含むブログ (244件) を見る米澤穂信のイメージが変わった。というか、これだけ今まで…

コッペとBB団 その1 (ファミ通文庫)作者: 田口仙年堂,はしもとしん出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2005/07/30メディア: 文庫 クリック: 42回この商品を含むブログ (43件) を見るとにかく、『コッペとBB団』は読んでほしいと思う。他は知らないん…

『コッペとBB団 その1』(田口仙年堂) ファミ通文庫。田口仙年堂の新シリーズ。 悪の組織「ブラック・ブリッツ団」に紛れ込んだいるはずのない少女。推定五歳。大きな目と乏しい表情。組織の生活課課長であるQ三郎――口は悪いが気は優しい――はその少女の前…

『わたしたちの田村くん』(竹宮ゆゆこ) 電撃文庫。 今年上半期、2ちゃんのライトノベルので一位だったらしくて。 ……油断した。そりゃまあ、ただのラブコメじゃないよな。ヒロインが電波とツンデレ。でもそこに(電波、ツンデレに)至るまでの経過がある。…

『クドリャフカの順番 「十文字」事件』(米澤穂信) 角川書店。角川スニーカー文庫から出ている『氷菓』『愚者のエンドロール』の続編で、1600円。いや、文庫で出せ。頼むから。 という愚痴はまあ置いといて。 毎度のことながらキャラ立てがやたら上手い。…