川端康成夏目漱石が読みたくなった。そう思わされた。「読み終えたくない」と思うたぐいの本てあるなぁと。朝練てのに笑った。会話がいい。ゆったり、ほろっときた。

中学野球の話。児童書らしいんですが、爽やかなものじゃない。章と章の間でつい息をついてしまう。それだけの圧力と熱量がある。原田巧という傲慢で純粋な個性に否応なく引っ張られる。続きが読みたい。

この人はジュブナイルの、御近所コメディの領域を超えないでいる。あくまでその領域内で描いているところがいい。キャラクター達の行動やセリフに揺さぶられる。ぐっとくる。カレーが食べたくなった。ほんと素晴らしい。