気分変えて。

めっさ面白かった。
はてなで「これは一作で終わらすべき。続きを書くべきではない」という記事を見かけて、「確かにそうかも」と思っていたんですが*1、この二作目も一作目に負けないくらい面白かった。
とにかくホロがいい。もうそれだけで読む価値があると思うんですが展開も素晴らしい。派手になりそうな見せ場になりそうな部分を飛ばし、おおよそ見せ場にはなりそうにない部分を見せ場にしている。そういう王道もある。見事なエンターテイメント。ノーラの説得。ロレンスの揺れ動き。ホロとの駆け引き。正直やられた。
ライトノベル作家で三人挙げろと言われたら、秋山瑞人田口仙年堂米澤穂信支倉凍砂とそんな感じ。四人だよ。

まず、全ての人に勧められるわけではないのだろうと思う。これを拒絶する人はいるだろう。僕がこれを絶賛するのは、永野のりこを知っているから。永野のりこの漫画をどうしようもなく愛してるからです。いろんな意味で痛い。青臭い。短編集。表題作の『ロコ! 思うままに』と『天国のロックバス ロコ! もう一度思うままに』に永野のりこを思った。永野のりこはもっと熱くもっと不器用でもっと空回りのものを描いているんですが。それを思わされたというだけで、ロックのこととかよくわからないにもかかわらず、愛しくなる。もうね、しゃあないよ。

*1:確かにそう言われてしまうくらいのできだったと思う。