• 「さいはての二人」(鷺沢めぐむ)

ハードカバーで古本屋で500円でした。好きな作家。どーしようもない人たちが、少しばかり触れ合って、何かを思う。ただそれだけを書く。大抵この人は、そういうものを書いているように思う。「どーしようもない」のとか「触れ合う」のとか「何かを思う」のとかが、この人はほんとどうしようもなく好きなのだろう。
たぶん、すごく言葉を選んで書いている。決して整った文章ではない。と言うか、整ったものにはしたがっていない、それが一番似合う言葉を選ぶ、そんな気がする。手触りみたいなものを求めているのだと思う。そういう「生身」の感じが好きな理由だと思う。