まあ最近読んだやつ。

青春エンタ。僕は竹内真が一番読みやすい。合うんだろうと思う。
とある島の演劇コンクールに芝居をしにやってきたコント劇団の男四人と、「缶詰」しにやってきた官能小説家とアシスタントの女二人。そこでの恋愛というか駆け引きと言うかそういうのと、島のごたごたに巻き込まれるコント劇団。夏だし暑苦しいし爽やかだしちょっと甘酸っぱかったりもする。理想と現実との折り合い。前向きであること。エンタであること。
スタンダードな文章で一気に読ませる。僕は最初の数ページで持っていかれる。

評判だったんで読んでみました。評判通りでした。確かにいい。面白かった。
最初「ちょっと『、』が多いなー」って感じで逆に読みにくかったんだけど、中盤からきた。気にならなくなった。終盤、謎とか伏線とかが次々片付いていくのが気持ち良い。こんなのを綺麗にきちんと終わらせるのはすごい。軽々と優しい。いや、たぶん、軽々と、ではないんだろうけど。
僕はわりと「放り投げている」小説が好きだったりする。恩田陸とか。でも、こう片付いていくのもいいなぁ。とか思った。

乙一絶賛!!」だそうで、いや絶賛ってわけじゃないんだろうけど。
乙一の黒いほうがこれを好きなんだろうなぁと思う。「D-ブリッジ・テープ」がけっこう濃かったんで、名前を覚えてた。長編も読んだこともあるんだけど、長編のほうはちょっと、僕は駄目でした。
短編集。この人は短編のほうが向いてるのかな、と。
いわゆる「世界滅べ」であり、「あんたらくだらない大人が!」です。悪く言えば青臭い。でも、だからこそ。そう思うけど。淡々とした怒りと、諦観の中にもある怒り。ざわつく。

正しいライトノベル、だと思う。軽くてキャラがあってハッピーエンド。正しくないのも好きなんですが。
テンコがいい。萌えないけど可愛い。ライトノベルライトノベルとして書こうとしている、そういう意思があるような気がする。
文章弄り。作者のツッコミ。センスがあればそれ良く、あると思う。シャープでシンプル。いや、ツッコミが。ここら辺は理想。ツッコミのリズムとか。