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犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

米澤穂信のイメージが変わった。というか、これだけ今までの作風とは違う。この人のは（よく言われるように）推理小説ではなくて青春小説として読んでいたから、それで余計に驚いた。ハードボイルド。でも米澤穂信独特の軽快さがちゃんとある。ただそれがハードボイルドってのに合うのかってのを思った。僕としてはむしろオッケーで、会話の部分なんかはリアルに感じた。
充分に面白かった。が、期待していたものではなかったかな。評価が難しい。実際、伏線の張り方、その解消の仕方なんかは見事だと思ったのだけど。
今思ったのは、青春小説じゃないのがいやなのかなと。ハードボイルドとしての評価は高い。でも僕は「米澤穂信の青春小説」ってやつを読みたかったんだろうなぁ。