あー、一気に読んだ。1巻の中盤あたりから来た。文章的な部分と「幽霊が憑依する」という設定にちょっと引き気味だったんですが、それをふっ飛ばすような勢いがあった。僕は1巻を読み終えてすぐに2巻を買いに行くという行動をとりました。フィギュアスケート。オリンピック。どっちもあまり興味はなかったりするんですが、主人公桜野タズサの気持ちの揺れ、行動にやきもきしながら夢中で読んだ。
スケートシーンの描写は圧巻。実際に観戦しているようで、目の前でタズサが滑っているようで、目が離せなくなった。決して大袈裟な言い草ではなく。
ちょっといろいろ(文章とか)粗いようにも思えるんですが、それを些細なものにしてしまう力があったように思う。いや、絶賛です。
これと「吉永さん家のガーゴイル」(田口仙年堂)、「象られた力」(飛浩隆)はネットでの評判が良かったから読んだわけですが、三作とも僕にとっては大当たりでした。たまたまなのかもしれませんが嬉しいことだなと。